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05/23/2008    おひるね

少しひんやりとした風が窓から入ってきた。

白くて薄いカーテンがふわふわと風と踊る。

私はそのすぐ下のあたりでねそべっていて、胸のところには私の愛しているチビこが
お腹を上にして眠っている。

チビこは犬だ。ちびっこいから、チビこ。

チビこはお腹を見せる時、必ず片方の手をぴんと伸ばす。
その手を見ていると、可愛くて可愛くて仕方がない。
しっとりと濡れた鼻や、思ったより生えている髭や、
閉じた瞼が時折ピクピクと動くのを眺めるのが好きだ。
ぐぐー、といびきをかいたりすると、もうこの上なく幸せな気持ちになる。

今日は梅雨の合間にやってきた爽やかなお天気で、なにもすることがなく、
チビことおひるね。

おひるね、という優しい言葉と、チビこの小さな息づかいに、私はまたほっこりする。

この小さな体には、この世で一番といっていいいほどのきらきらとした魂が宿っているんだと思う。
私は、その光のような魂に触れた時、どうしても泣きそうになる。
あまりにも綺麗で、そして、それはいつだってありのままだ。

楽しい時、嬉しい時、淋しい時、拗ねている時。
自分が感じたことを素直に表してくる。
そして自分が信じた人のことを全力で、愛する。
たとえそれが困難な状況であっても、ひたすら愛してくれる。
人は、なかなかそうはいかない。
つまらないかけひきや、嘘や、嫉妬、不安、馴れ合い、そういったものがまとわりついて、
いつの間にか色んなものを背負って、そしてその重みに耐えられなくなったり、
投げ出したりしてしまう。
なかなか、難しくてやっかいな生きものだ。


チビこがふと目をあけて、きょとんとした表情で私のことを見つめた。

不思議そうなその瞳に、つい、ふふふ、と笑ってしまう。
そして、さっき考えていたことも、なんとなく柔らかいものに包まれてゆく。

不安や絶望や嫉妬も、人生のいいスパイスなのかもしれないなあ。

チビこが、私の胸に顔を寄せてきた。

うん、やっぱり、悩んだりするのもいいことなのかもしれない。

そっとチビこの背中を撫でると、また目をひらいた。

チビこの体に顔をうずめて、匂いをかいだ。

乾いた草の匂いと、お日さまの匂いがした。








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05/04/2008    ビー玉

ビー玉がフローリングの床の上をころころと転がったのを見て思った。
あぁ、この部屋、いつの間にか少し傾いてしまったんだな、と。
私が23歳になった頃このマンションに越してきて、あれからもう10年。
10年も経つと、そりゃあ歪みもでてくるな、とひとりごちながら、ビー玉を手に取った。
透明で、淡い水色のビー玉。
窓の傍に立ち、光にかざすと、きらっと輝いた。
10年。
私は思いがけなく、時の重みのようなものを感じて、ふう、と溜め息をついた。
ビー玉は、昨日仕事から帰る途中、道端に落ちていたのを拾ったものだ。
なにげなく視線をよせた赤いポストの下で、こっそりと、身を潜めるようにして、そこにいた。
淋しそうだったから拾ったんだ、私。
なんとなく、そう思った。
ビー玉を手の平で転がしてみる。
淡い淡い青が、まるで泣いているように揺れた。
淋しいのかな、このこ。
もしかして、淋しいのは私のほうなのかな。
もう1度光にかざすと、今度のそれは輝いているのに哀しんでいるように思えてきた。
10年。
あれから、色んなことがあって、それなりに受け入れながらやってきた。
たっちゃんがこの世を去って、もうこれ以上つらいことはない、というくらい苦しんで、
楽しいことはもうない、楽しいと感じることはできない、と思っていたけれど、
大きな流れの中で、そういう気持ちとは逆のことが沢山あって、
もがいたり流れに身を任せたりしているうちに、時は経った。
そして、どんなにあがいても私は生きているし、命があるうちは進んでいくしかない、
というところまで思えるようになった。
たっちゃんがいなくなってから、私の時間も終わってしまったとずっと思っていたけれど、
自分とは関係の無いところで、しっかりと時は刻まれてゆく。
自分の時間がとまっていると思っていても、実はちゃんと動いているんだ。
気づかないうちに、流れの中を泳いでいる私たち。
たっちゃんはあの頃のまま、もう歳を重ねることはないけれど、
色褪せることなくずっとずっと、私の中で一緒に歩んでいく。
このビー玉のように、淡く儚く、傍にいる。






04/24/2008    雨よ、。

公園を歩いていると、緑がいっぱいになってた。
そしたら、陰の面積がいっぱいになった。
なるほど、暑い夏を迎える前に、ちょっとした休憩場所をつくってるんだ。
木陰、涼しいもんなぁ。
うまいことできてるなぁ。
ちょっとした発見。

公園を歩いていると、緑がいっぱいになってた。
冬の間、寒々しい枝ばかりだったのが、青々とした葉で埋め尽くされていた。
ここのところ雨ばっかりで、ひと雨ごとに暖かくなってゆくんだな~、って思ってたけど、
ひと雨ごとに緑が増えるんだ。
これもまた発見。

雨が降って、葉が茂って、暖かくなって、陽射しがきつくなる前に、木陰ができる。

だから、春は雨が多いんだ。
雨は、緑を増やすために降るんだ、きっと。

雨に対する気持ちが変わった感じ。

04/22/2008    波に揺られ

人と人。

それはなんてやっかいなことなんだろう。

やっかいで、面倒で、ややこしい。

気持ちが波立つのは、いつだって誰かと関わったときに訪れる。

穏やかだったのが、ちょっとしたことで、さわさわと揺れる。

時には、すごい勢いで押し寄せてきて、私の心をさらってゆく。

あぁ、なんて、やっかいなのだろう。

でも、生きている限りそれはずっと続く。

荒々しく、なまめかしい波の中で、生きてゆく。

穏やかで、心地いい波に揺られながら生きてゆく。
04/18/2008    ふと思った。

私は綺麗なものばかり見るように努めてきたのかもしれない。
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